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使っているスリン

私が最初に手に入れたスリンです。
DSC00086.JPG

ジャンゲール用の4本セット。音声データではこのスリン達を使っています。
左からスリン・グデ(大)、スリン・ムヌンガ(中)、トゥカップDong、スリン・チュニック(小)。です。スレンドロのトゥカップがAgengとAlitも大と小で、GedeとCenikも大と小ですが、前者が丁寧語で後者が普通語。いま気づきました。何故でしょう。スリンの大小の方が話題に上る頻度が高いので言い易い口語が主に使われるのかな。
スリン・グデとチュニックがTekep Deng、つまり1オクターブ違いに合わせてあって、スリン・ムヌンガはTekep Dang、右から2番目は先ほども述べたようにTekep Dong。ジャンゲールようなので、ゴン・クビヤルのものより小さい(音程が高い)です。音程の高いゴン・クビヤルだとTekepDongをTekep Dengで吹くと合ったりすることもあります。因みにこのジャンゲールは、カフェ・ロータスのチューニングです。毎週日曜日にジャンゲールの定期公演がありますので、よかったら観てみてください。夜7時半からです。ググンタンガンにグンデルが加わった編成です。

一般的なゴン・クビヤルのスリン・チュニックはこの程度の長さがあります。
DSC00087.JPG

左が先ほどのジャンゲール用のトゥカップDong、ポンタン(模様)のあるものがゴン・クビヤル用スリン・チュニック

DSC00089.JPG

金模様のついた笛は私の一番のお気に入り。師匠がお日柄を選んで作ってくれました。お日柄の話はウィキベディアでシンガサリ王朝を調べてみてください。わが師もウンプ・ガンドリンのようにお日柄を選んで仕事をし、私はケン・アロックのように天下人ではないので大人しく出来上がるのを待っており、スリンで師匠を殴るような真似は決してしなかったからでしょうか、ほんとによく鳴ってくれる笛です。吹き口にヤシの殻が着けられています。これがあると唾の影響が軽減されます。プンゴセカンのバンジャールで持っているゴン・クビヤルに合わせてあります。You TubeのMale Dancer at the Bali Arts Festival & cudamani womens gamelan等で聴くことができます。

Tekep Dengで吹くカルメン

私の笛の洋楽クラシックの曲の中で大好きなのが、ビゼーのカルメンの3幕の間奏曲なのですが、スリンを習い始めた時にこれが吹きたい!と思い試してみました。ところがスリンで吹いた場合、きれいに聴こえるのは1オクターブ半、Tekep Dengでいうと最高音はDang、せいぜいムメロのDaingくらいで、Dingを高音で出すのは大きいスリンはまだしも小さいスリンだと聞き苦しい感じになります。ましてや更に高いDengなんて…。ではどうするかというと、装飾で低音になるべく無理なく低音に移行させるわけです。大概の曲は(特にバリの曲。日本の曲も割とそうかな)それで問題ないのですが(プレレン・レゴンを参照にしてください)、どうもカルメンの間奏曲に関しては私的に納得がいきません。こんな感じになってしまいます。



納得がいかないわりにはこのとほほ感も気に入ってはいるのですが…

ここはやはりTekep Dangで吹きたいところ。少しはカルメンらしくなります。…よね?


Tekep Dang Pelogに対応するSlendroのトゥカップは、Slendro Alitといいます。Agengが大きい、Alitは小さいという意味です。


ooooo
oooox
oooxx
ooooo
ooxxx
oxxxx

euaio

ムメロはndangとndingの間にDong、ndongとndengの間にDungをTekepSlisirで押さえます。

割とソプラノリコーダーに近い押さえ方だと思うのですが、私、最早Tekep Dengの方が押さえやすいです。

何にしても、奏でたい曲を持っていて奏でる手段があるという単純なことが嬉しいものです。

ソロのテロ

幸い死者は実行犯だけのようですが、罪もない人が巻き込まれるのには納得がいきません。教会襲われてるし。

なんの芸もない、慈しみ深き

これは、ムメロに加えて半開きが必要でした。

これがプリアタン村バンジャール・カラの人の思うランダ、何だかんだで一番頼りになりそう。
DSC00267.JPG

これが家の父親が解析したバンジャール・カラのランダ。
100317_2040~01.JPG

プリアタンの曲吹き比べ--Tekep Dang pelog(ペログのDang基準の運指)

基本の5音はこれです。この押さえ方はTekep Slisirとも呼ばれます。
oooox
ooooo
oooxx
ooxxx
oxxxx
oxxxx
AIOEU

次にムメロのDaingとDeung
o o
o x
o x
o x
o x
x x
A E
I U

Senarenで吹くとこんな曲が


Slisirで吹くと装飾の入れ方がこんな感じに変わります。


使っているスリンは同じチューニングのトゥカップDengに作ったスリン(大)とトゥカップDangにしたスリン(中)です。

この曲はPareren Legongといって、Legong舞踊の前奏曲として使われる曲の一つで、プリアタンのものです。一サイクルの短い佳曲ですが、面白いことに、他の地域のバリ人に言わせるとプリアタンの曲は音の並びに特色がありすぎて覚えにくいのだそうです。外国人にはどうでしょう?

もうひとつ、トゥカップDong(=Tekep Sinom)で作った笛で吹くとこうなります。

スレンドロのMemera(中間音)とムメロで吹ける曲

台風すごいですね。みなさん無事ですか?無事であることを祈っています。
幸い群馬県前橋市はそれほど影響を受けていませんが、墓参り等は断念せざるを得ませんでした。まだまだ警戒が必要ですね。幸い避難勧告も出ていないので、一息ついた時に読めるよう、パスラの精神で更新しておきます。

スレンドロのムメロはndongとndengの間、ndangとndingの間に入ります。
押さえ方は

o x
o o
o o
o x
x x
x x

oe ai

これはペログ音階のDungとDongにほぼ同じです。
つまり、トゥカップDengペログとスレンドロアグンは、ムメロを入れるとほぼソラシドレミファと聴こえる点において同じトゥカップです。ただ、私はバリの曲以外をムメロを入れて吹く場合には、何となくスレンドロにムメロを入れている感覚で吹いています。和音階がスレンドロに似ているからだと思います。

スレンドロで吹ける日本の唄

ムメロを入れたという概念で吹ける日本の唄


どうしてもドレミファソラシで吹きたい、という人は、トゥカップDangのスリンを手に入れるといいでしょう。でも、バリ笛の基本はトゥカップDengですから、是非この運指に慣れて頂きたいものです。トゥカップDeng人口増えて欲しい~。トゥカップDang他はまた次回。

旅のチカラ(あまりバリではありませんが、伝統で且つ音楽です)

NHKのBSプレミアムの『旅のチカラ』という番組で、葉加瀬太郎さんがアイルランドを旅していました。以前バレエダンサーの首藤康之さんがバリを旅した回に関わった関係で番組を知ったものの、その後は見たり見なかったりだったのですが、先週の植村花菜さんの回をたまたま見たらそれが良くてラッキーで、今週は葉加瀬さんが伝統音楽に挑戦ということで、気合いを入れて見ました。
気候があまりにも違うので絵的には大分違うのですが、でも、 “バリと同じだ!”と思う瞬間が何度もありました。もちろんバリの音楽は日常というより宗教と密着していてその宗教が生活に密着しているという点ではワン・クッションあると思うのですが、密着ということにおいては似ているな、そしてビートを表すという点においても似ているな、と感じました。あと、通常は楽譜を使わず口移し的な伝承方法を採るという点も同じ。結婚式があるから演奏に加わりなよ、というところも同じ。もちろん葉加瀬さんは押しも押されもせぬプロのミュージシャンですから、誘われた側の出来のレベルを比較してはいけないと思いますし、誘った後の人々の対応にも気質の違いが表れていたように思いますが。そうそう、現地のフィドラーの方が葉加瀬さんのリクエストに対して“いいよ、その曲はもう頭に叩き込まれているし指も完ぺきに覚えているから問題なくできるよ”というような趣旨のことを言っていましたが、それも同じだな、と思いました。バリでは身体に入っていることを血肉に入った、とか、最上級だと骨髄に入った、と表現します。
そんなことより何より、全編に渡って流れる音楽がいちいち素晴らしくて胸が一杯になりました。何でここまでに心打たれたのか自分でもわかりませんが、好みの問題だけではないように感じるのです。出てきた人たちから見たら私なんでホントにホントに小さな者ですが、それでも音楽に関われて幸せだなという気持ちが物凄く溢れてきました。葉加瀬さんが最後に、“何人もの人に「あなたにとって音楽とは何ですか」と尋ねたが、どの人からも「ああ、そんなこと考えことなかったけれど、…」という感じの答えが返ってきて、それを集約すると自分が今まで同じ質問を投げかけられ探していた答えに行き着いた、「そんなこと考えたこともなかったけれど、だけど大好き」だと”という趣旨のことを述べていて、それにも感銘を受けました。葉加瀬さん全然ファンでもなんでもなかったのだけど、急上昇です。土曜日の朝多分7:45から再放送だと思います。可能ならチェックしてみてください。あの音楽は、泣かされます。

これもチュディルとダドン。結婚式で、楽師に混ぜてもらっている最中に撮ったのでした。
DSC00419.JPG

Memera(中間音)

中間音の事をムメロといいます。プメロと言う人もいますが、私はムメロと教えられました。語幹は同じで、意味はすごく厳密にいえば違いますが、区別しないと困るほどの違いではありません。
まずペログ音階。DengとDungの間とDangとDingの間が音が遠いので、そこにムメロを入れることができます。eu間がDeung、ai間がDaingという音名になります。
スリンのtekep Deng pelog(Senarenともいいます)だと、
O    O
O    O
O    X
O    X
O    X
X    X
Deung Daing
という押さえ方になります。

用途をテオリーで説明するのも無粋なので、例をあげてみましょう。
アルジョを始める時には、一般的に楽師がまず器楽曲を演奏しますが、通常、初めにバテルと呼ばれる激しいリズムの曲を演奏し次にSekar Eledと呼ばれる柔和な曲を演奏します。Skar Eledは曲名というよりは形式名とか役名(?)で、各地で結構違うメロディを使っていて、バテルに比べてご当地色が表れる演目です。その中からプリアタンのSekar Eledを

シンプルに吹くと


装飾にムメロするとこんな感じになります。


さて、これでスリンで7音だせるようになりました。つづく。

DSC00421.JPG
サービス、CedilとDadong Delod

バリ笛で讃美歌再び

母の友人で旅立たれた方がいて、お見送りに付き添ってきました。一応高齢者ですが、平均寿命を考えれば早すぎると感じてしまいます。バリのSi Niangはどうしているかなぁ、なんて思いを馳せてしまいました。
それはともかく、“異教の調べ”を母の友人に。


Pasrah

前回の話題で、バリの人たちが生活を圧迫されながらも淡々と自分にとっての続けるべき生活を守っていて心打たれた、というような事を述べましたが、状況がどうでもすべきことを為すことを表す言葉があって、Pasrahというのだそうです、ということを思い出しました。ある人の姿をみて、昨日私はあの人がこれこれこうだったのを目にして胸を締め付けられた、と別の人に言ったら、そういう姿勢をpasrahというのよ、と教えられたのでした。尊い言葉と刷り込まれました。

先日アメ横でインドネシア食材をゲットできたので料理しました。ともかくテンペを探していたのですが、まん丸の茄子やバワン・メラもあったので、すかさず買い求めました。

DSC00085.JPG
テンペのココナツカレー風煮込みと素揚げ、ジュクット・サントック(ガドガドですね)、サンバル・ムゴレンを作ってみました。テンペはやっぱり素揚げが最高。サンバル・マタが欲しかった!

今日は食の日になってしまいました。 つづく。

9.11 あれから10年或いは半年

日曜日は友人が下北沢でバリ舞踊のライブをやったので観に行って来ました。踊り自体もよかったのですが、募金箱を設置し集まったものにギャラを加えて東日本大震災の義捐金に当てていたようした。
去る3月11日にはまだバリにいたのですが、何人ものバリ人の友人が日本の両親や友人の安否を気遣う電話やメールをくれました。馴染みの食堂や雑貨屋を訪れるたびに日本の家や両親が無事か聞かれました。親しくしている友人の友達の所にもあいつの家やご両親は無事か、とわざわざ連絡をいただきました。ありがたいことです。あらためて明日の糧にしていきましょうと思ったので、ブログを読んでくださる方々とシェアできればと思って書いてみました。
9.11の後、2002年10月にはバリでも爆弾テロがあり、島全土に悲しみの霧がかかったようになりました。何故この島で観光に来てくれた多くの外国人が被害に遭わねばならなかったのかという遣る瀬無い憤懣の後、観光業への大打撃が彼ら生活を容赦なく鞭うちました。それでも人々は淡々と自分にとっての続けるべき生活を守っていました。それが人の営みなんだな、と教えられたような気がして感慨があったことを、震災の報で思い起こしました。生きていきましょう、命があるのだから。

復興のテーマみたいになってる『上を向いて歩こう』のAメロ(?)はスレンドロ音階で演奏可能なので、もちろんスリンはスレンドロの運指で吹けますし、ということはグンデル・ワヤンやリンディックでも演奏できますが、さびの部分に半音があるので、そこを無理して吹けるのはスリンだけですね。

トゥンニャン・ランド(Tunjang Randa)はチャロナラン劇のランダや、死や破壊を司る神としてのシウォ神など、所謂ドゥルゴの仮面を着けた踊り手がたっぷりと踊る時のテーマ曲。怖い怖いドゥルゴが美しく舞う姿はいつも圧巻で、演奏に力気合いが入る瞬間です。メロディ自体は簡潔なので、練習曲にもいいと思います。破壊神シウォに人々は再生を乞い、チャロナランにご託宣を願います。私は復活のテーマと信じています。

基本フレーズ

荒々しいドゥルゴのフレーズからトゥンニャン・ランド装飾付き、再びドゥルゴ


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